腸にいい食材はどのようなものなのか。順天堂大学医学部の小林弘幸さんは「精製した白いものより食物繊維が豊富な黒いものは、腸内環境を整えてくれるので、便秘も解消できる。さらに、血糖値や血中コレステロールの上昇を抑えてくれるため、生活習慣病の予防にもなる」という――。

※本稿は、小林弘幸『なんとなくだるい、疲れやすいを解消する! 自律神経について小林弘幸先生に聞いてみた』の一部を再編集したものです。

「白いものより黒いもの」を心がける

Q:腸にいい主食にはどんなものがありますか?

→お答えしましょう!
精製した「白い食品」よりも、食物繊維やミネラルの多い「黒い食品」を意識して摂り、腸内環境を整えましょう。

主食は1日の食事の中でも大きなウェイトを占めるもの。毎日の主食を選ぶうえでぜひ知っておいていただきたいポイントはずばり、「白いものより黒いもの」。腸内環境を整え、自律神経にもよい効果をもたらす食品には黒いものが多いのです。

その代表的なものとしてまず挙げられるのが玄米です。玄米は白米の6倍もの食物繊維を含んでおり、1食1杯、1日3回食べれば、1日に必要な食物繊維の半分を摂取できます。

肉や魚には食物繊維が少ないので、食の欧米化で食物繊維が不足しがちな現代人にとっても、玄米はうってつけです。

黒いものは生活習慣病の予防になる

同様に、小麦粉を使った白いパンやパスタよりも、全粒粉やライ麦を使った茶色いもののほうが食物繊維を豊富に摂ることができます。また、麺類であればうどんよりそばを。さらに、主食ではありませんが、砂糖や酢なども白いものより黒いもののほうがおすすめです。

精製した白いものより食物繊維が豊富な黒いものは、腸内環境を整えてくれるので、便秘も解消できます。さらに、血糖値や血中コレステロールの上昇を抑えてくれるため、生活習慣病の予防にもなります。

ポイント
素材本来の栄養素を多く残した黒い食品は食物繊維が多く、腸の調子を整えてくれる。