これといった決め手はない

誰でもできる通信費節約法と考えると、残念ながらスペシャルな解決策はないと言わざるをえない。歯切れが悪くて申し訳ないが、今は、どの携帯会社(キャリア)でも、料金プランやサービスはほぼ横並びに近い。しかも、利用状況が個人によって様々なので、決め手になるプランが絞れないのが悩ましいところだ。

ただ、通信費管理のごく基本的なことを怠っているために、知らず知らず損をしている人は多い。

例えば、毎月の料金明細表のチェック。スマートフォンでのデータ通信分は定額料金が主体なので無視するとして、節約の余地があるとすれば、それ以外の部分だ。まず、無料通話分を有効活用しているか。料金プラン内に含まれる無料通話分が大幅に余っていたり、逆に無料分を常に使い切って、加算された通話料が膨らんでいるのであれば、料金プランの変更が必要だと容易に判断できるだろう。

さらに、見逃しがちなのがオプション分の料金だ。携帯購入時に「一緒に入るとお得」と勧められ、そのままになっているオプションや、一時的に利用したが使わなくなったサービスがある場合は、速やかに解約してしまおう。

各社のサイトには、使い方に応じた最適な料金プランを勧めてくれる「料金診断サイト」が用意されている。サイトに会員として登録すると、Web上で明細を確認したり、料金プランの変更を申し込める。郵送で届く料金明細表は、現在どのキャリアでも有料サービス扱いになっているので、明細をWeb上で確認するクセをつければ、その分が節約できることにもなる。なお、変更手続きは原則として無料で行えるが、一カ月の上限回数が決まっている場合があるので注意したい。

サイトの操作方法がよくわからない場合や自分でプランを変更するのが心配な場合は、ショップに出向いて相談すれば確実だ。キャリア間の競争が激しい時代。「ケータイ代がかさむのでなんとかしてほしい」と持ちかければ、利用客を手放さないために真剣に相談に乗ってくれる。