まずはサブスクの解約手続から

①契約窓口ごとに解約手続を進める

サブスク等の解約は、サービスの提供元ではなく、サービスを契約した窓口で行うのが原則です。例えば、App Store(アップストア)から動画配信サービスの課金制アプリをインストールした人が亡くなった場合、解約手続は動画配信サービスではなく、App Storeの窓口で行います。

一方で、前述のMicrosoftアカウントのようにお金の流れを断てば契約終了とするものもあるので、大変ではありますが、個々のスタンスを調べる姿勢が理想です。

【図表3】サブスク契約とお金の流れ
伊勢田篤史・古田雄介『第2版 デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた』(日本加除出版)より
②念押しとして、クレジットカードや口座をストップする

サブスク等を調べる過程で、引き取るべきデータが見つかることもあります。そのためもあり、お金の流れを断つ手段は上記(①)の調査を経た上で行うのがよいでしょう。

【図表4】サブスク契約を断つ流れ
伊勢田篤史・古田雄介『第2版 デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた』(日本加除出版)より
③15カ月程度は対応漏れに備えておく

気づかれないために正規の解約手続ができず、お金の流れだけ止まった場合、アカウントの登録住所に請求書が郵送されるといったケースもあります。

年額支払いが確定したばかりで亡くなった場合、翌年の支払い時期は1年後からその翌々月あたりになる可能性があります。そうした動きを想定しておけば、忘れた頃に請求書が届いたとしても冷静に対応できるはずです。

【関連記事】
「墓じまいをしたい」と言ったら、お寺から30万円を請求された…「お墓のトラブル」が起きる原因と残念な現状
DAZN「1890円→4200円」はなぜ受け入れられたのか…炎上対策専門家が解説「燃える値上げ、燃えない値上げの差」
「NHK離れ」が止まらないのに…組織存続のために「スマホ持っているだけで受信料」を狙うNHKの厚顔無恥
バックレ退職で「480万円の損害賠償」という判例がある…辞めた会社から逆襲されないために必ずやるべきこと
実は賃貸に住む建築家が多い理由…プロがこっそり教える「住宅会社が絶対に言わない"住まい"の真実」