自民党の長谷川岳参院議員が航空機内で客室乗務員に威圧的な言動をとったとして批判を受けている。スピーチ&コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんは「長谷川氏は長文の反論をブログに掲載したが、その内容は『クレームの正当性』に終始していた。問題の本質を理解していないのだろう」という――。
機内で横柄な態度…自民党・長谷川議員が「最悪」である理由
自民党の長谷川岳参議院議員(53歳、北海道選出、安部派)が、航空機内で客室乗務員に威圧的な言動をとったして批判を受けている。長谷川氏はブログで自らの正当性を事細かに主張しているが、その内容は国会議員のコミュニケーションとして最悪なものだった。
どこが「最悪」なのか。まず、ことの経緯を振り返ってみよう。
昨年5月、演歌歌手の吉幾三さんが、自身のYouTubeで「同じ飛行機に乗り合わせた国会議員の態度が、非常に横柄だった」と、国会議員の名前を出さずに告発したのが発端だった。
吉さんは「同じファーストクラスの、後ろの方に座ってたんだけれども、言葉の使い方が乱暴でよ」「国民を代表して出ている人たちは、横柄な態度というのはやめてもらいたい」とコメントしていた。
すると、この動画を見たという現役の客室乗務員(CA)という人から、吉さんに直筆の手紙が寄せられた。動画の内容で議員の名前がわかったようで、手紙には
・長谷川岳氏が搭乗する際には事前に会社から(枕を2つ用意することなど)何項目も注意点が出る
・自分勝手でわがまま
・言動が非常に高圧的
・鬼の首を取ったような言い方でクレームをされる
・異常なほどの剣幕
・とても政治家とは思えない
などと書かれていた。
吉幾三さんは3月19日に公開した動画で、手紙の内容を紹介しながら、長谷川議員の態度に苦言を呈した。すると、ネット上では長谷川議員を批判するコメントがあふれるようになった。