外食で気を付けたいのは「油」
――成田さんが他のところで、「ファストフードは週に2回までなら」とおっしゃっていたのを拝見し、印象に残っています。これも「全体の兼ね合いを見ながら」ということになるのですね。
【成田さん】ファストフードやレストランでは、揚げ物をカリッとさせるために油に特徴があります。おいしいとんかつのお店ではラードの割合が高い油が使われています。ラードで揚げると冷めたあともカリッと感が残ります。なので、外食の揚げ物って、そういった飽和脂肪酸が多い油が使われることが多いです。植物油が使われていなくて、使われていたとしてもせいぜいパーム油とか。これもラード同様、常温では固体なので飽和脂肪酸が多い油です。
飽和脂肪酸を摂取しすぎると大人ならコレステロールが高くなるリスクがあります。また必須な栄養素ではないので、そっちの割合ばかり多くなると、体に必要な不飽和脂肪酸が十分に取れなくなってしまう心配があります。子どものうちからその味に慣れて、大人になってもそればかり食べ続けると、早い年齢で循環器系の病気にかかってしまうこともあると。
行く外食のバリエーションを考える
【成田さん】それと、頻度を気にするだけでなく、種類を分けたほうがいいかなと思います。今、ファストフードや外食っていろんな種類が増えたと思うんですよ。だから回転寿司に行ったら、次は回転寿司ではなくフライドチキンでもいいですしハンバーガーでもいいですし、カレーチェーンでもいい。種類を分けるというのも、外食をうまく使うコツじゃないかなと最近考えています。
種類を変えるといっても、「バーガーの次に牛丼」ではなく、肉の次に魚にしたり、揚げ物の次は揚げ物を避けたり……というような組み合わせです。
これを週に2回やるのが、望ましいわけではないけど、もしやるとしたら、そういう気配りをする余地はあるんじゃないかなと思っています。