疲労を回復するための「定時起床」

その後は鎌ケ谷に拠点を移し自主トレを再開。同月12日の自主トレ後に大谷が「睡眠」について語った説明が、特に印象に残っている。「今は毎朝、午前7時15分に起きています」。前年10月、宮崎でのフェニックス・リーグで中6日で3試合に先発し、計19イニングで2失点、防御率0.95と手応えをつかんでいたが、その一方で、なかなか抜けない疲労感を覚えたという。

柳原直之『大谷翔平を追いかけて 番記者10年魂のノート』(ワニブックス)
柳原直之『大谷翔平を追いかけて 番記者10年魂のノート』(ワニブックス)

そこで日本ハムグループの管理栄養士に疲労回復方法を相談。「睡眠時間を一定にするより、朝起きる時間を一定にしたほうが疲労回復に良いと聞きました」と「定時起床」のアドバイスを受けていた。

起床方法はいたってシンプル。午前7時15分にセットした携帯電話のアラームで起きた後、朝風呂に入って目を覚ます。就寝時刻はバラバラでも同じ時刻に起きることで、体内時計が安定し、体に無駄なストレスがかからないという。2013年12月初めから実践し「シーズン中も続けていきたい」と話した。

メジャー移籍後、大谷がシーズン中の過ごし方として最も大切にする「睡眠」のこだわりは、この頃から本格的に始まった。

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