1位は「明治ブルガリアヨーグルト」
ホエイには、糖化を抑制する作用があることもわかった。固まっている部分(カード)と同じくらいの栄養素もあるため、上ずみ液は捨てずに混ぜてから食べよう。ちなみに昔から人気のある「ヨーグルトパック」も、実際に肌に良い効果があることを八木氏の研究室が証明している。
「ヨーグルトホエイは美白や保湿、肌荒れ防止効果などをもつとされ、民間療法として肌に塗布して用いられてきました。今回皮膚モデルを用いた実験ではホエイは糖化による皮膚の硬化を抑制する作用があることがわかりました」(同)
液があまった時は顔にパックをしてもいいかもしれない。
さて「老けないヨーグルトベスト5」は、市販のプレーンヨーグルトのAGE生成抑制率を比較したものだ。商品名を挙げているがこれ以外の商品に効果がないわけではない。八木氏も「研究に使用した19種類すべてのヨーグルトに糖化反応抑制作用がありました」と述べている。菌株がもつ「機能」と合わせてお気に入りの商品を見つけたい。
組み合わせはキウイかバナナが最強
ところで日本人には牛乳、ヨーグルト、チーズなど動物由来の乳製品が合わないと聞いたことがある方は多いだろう。実際におなかがゴロゴロしてしまう人がいるかもしれない。乳製品に含まれる「乳糖」が分解できないために起きる症状で、「乳糖不耐症」と呼ばれるが、改善策はあるのだろうか。管理栄養士の望月理恵子氏に聞いた。
「乳幼児期には乳糖を分解するラクターゼという酵素の活性が強いのですが、年とともにこの酵素が減ってしまうので、乳製品を摂ると下痢などの不調に陥りやすくなります。ですがヨーグルトであれば、そこに含まれる乳酸菌が乳糖の20~40%をあらかじめ分解してくれるため、腸への負担が少なく、乳糖不耐症の人であっても腹部不調を起こしにくいと思います」
さらにヨーグルトは「完全食」であるともいう。
「タンパク質、ビタミンA、B、K、カルシウムなど、さまざまな栄養素が含まれています。足りないのは食物繊維とビタミンCぐらいですが、これもキウイやバナナなどの果物を加えることで補えます。良い働きをする菌を増殖させ、元気にさせる成分をプレバイオティクスといい、その代表がオリゴ糖と食物繊維。
キウイもバナナもオリゴ糖と食物繊維を共に含むので、プレーンヨーグルトにどちらかをプラスすればパーフェクトな一品になります」
つまりキウイヨーグルトかバナナヨーグルトであれば、全て一緒に摂れて最強の食品なのだ。一日100~150gを目安に、タイミングを意識して摂取してほしい。(第4回に続く)