方言が和やかな空気を生む

基本的に、パブリックな場では丁寧な言葉遣いを意識し、とくに、語尾をきちんというようにしています。しかし節度を保ちつつも大切にしたいと考えているのが、方言を使うことです。

休憩時間に生徒や職員と何気ない言葉を交わすときは、少しフランクに「○○しんさい(しなさい)」「●●じゃね(だね)」など、広島の言葉を使うのです。

慣れ親しんだ言葉が少し入るだけで、そこに和やかな空気が生まれます。そして、お互いの関係がより温もりのあるものに変わる気がします。

生まれ育った土地の文化や伝統を大事にしたい。生徒たちにもそのような気持ちをもってほしい。そんな思いも込めた習慣です。

厳島神社の大鳥居
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コミュニケーションに失敗はつきもの

オンラインのコミュニケーション、中でもLINEを使いはじめた頃は、数々の失敗をしました。誤解が生まれたり、やりとりが延々と続いたりして、問題がややこしくなることがあったのです。オンラインだからこそ、相手への気遣いや丁寧な言葉遣いはリアルな場面より重要になると痛感しました。

とくにトラブルが起きたとき、オンラインだけで解決しようとすると、かなりの確率でこじれます。ですから、問題が起きたら直接会うか、せめて電話で話すようにしています。すると、お互いの誤解が解けてすぐに解決に至ることがほとんどです。

オンラインに頼りすぎず、リアルなコミュニケーションとのハイブリッドで使うことが、ひとつのポイントだと感じます。

どんなに気をつけていても、複数の人間が動くときには、主張のぶつかり合いや感情のもつれが生まれます。それは職場であれ、趣味の集まりや家庭であれ同じです。

その一方で、コミュニケーションに自信があるという人は少ないのではないでしょうか。人づきあいが上手にみえる人でも、その人なりの苦労や悩みがあるものです。

人とのつながり方を学ぶには、リアルな場で経験を重ねること。そして同時に、失敗することも必要です。人間関係づくりは最初からうまくいくものではないということを、心にとめておくとよいでしょう。

ただし、いつも当事者同士だけでうまくいくかというと、そうでもないこともあります。ですから時には、信頼できる第三者や専門家にお願いする必要もあるかもしれません。

まずはトラブルを未然に防げるよう日頃の工夫が大切です。不要なあつれきや衝突を避けるために、気をつけているポイントをご紹介します。