定年後は「晴耕雨読」「悠々自適」……。そんな夢を打ち砕くのが「リストラ」だ。現在、リストラは実際どのように行われているのか。そしてリストラに遭ったら、老後をどう過ごせばいいのだろうか。

「老後のことを考えるよりも、目の前の生活をどうするか――。中高年にとってはそのくらいに厳しく、深刻な状況になっている」

家計の見直し相談センター 
藤川 太 

1968年生まれ。自動車メーカー勤務を経てファイナンシャルプランナーに。著書に『小遣いは削るな!』など。

ファイナンシャルプランナーの藤川太氏はこう切り出した。代表を務める生活デザイン株式会社は、リストラなどに直面する40~50代の会社員にとって「駆け込み寺」となりつつある。その多くが中堅・大企業に勤務し、リストラや賃金の慢性的な伸び悩みにより、住宅や車のローン、子どもの養育費などのやりくりに苦しむ。