最低限英語で原書や原文を読むスキルは必須

英語はすでにグローバルなビジネスの標準語になっていますし、学術や科学技術の世界も英語で研究発表をするのは当たり前です。

世界的に評価される大学では授業はすべて英語で行われます。これは今後、中国やインドが台頭してきたとしても変わることはないでしょう。

第1階層の世界に入りたいと思ったらとにかく英語はできて当たり前と思っていていいでしょう。

さらに重要なのが業界や市場の情報をいち早く入手することです。

これに関してはまったく気がついていない日本人が多いのですが、日本は超少子高齢化で書籍の販売市場や広告市場がどんどん縮小しているので、翻訳される情報が少なくなったり、古くなったりしています。

せっかく日本向けに情報を出しても大して儲からないので、わざわざコストをかけて翻訳することがなくなってきているわけです。

なので、日本語しかできない状態で業界の最新情報や技術情報を得るのは難しいことを知っておくべきです。

これまでの日本で、最先端の情報がいち早く翻訳されて書籍になったりウェブサイトに掲載されていたりしたのは、日本人にお金があったからにすぎません。機械化が進んでいると言っても翻訳はまだまだそれほど安くはないのです。

なので、今後の日本で生き延びたいと思ったら、最低限英語で原書や原文を読むスキルは必須です。

「怪しい情報」がはびこる日本

翻訳されたものではなく、日本人が発信している情報を受け取ればいいと思うかもしれませんが、それはかなり危険です。

なぜかと言うと、貧しくなっている日本では「儲かれば何でもいい」という風潮の元、真偽の定かではない情報がたくさん出回るようになってきているからです。

たとえば、ここ最近、怪しい医療本や反ワクチン本をよく書店で見かけるようになりました。こうした本は以前は名前を聞いたことがないような中小の出版社が出しているくらいでしたが、今では大手出版社からもどんどん出版されるようになってきています。

イギリスでは、そんな本は本屋にもAmazonにも絶対に並びません。国がきちんと規制をしているのと、出版社も訴訟を起こされるリスクを避けようとするからです。またもし、著者が医者なら医師免許をはく奪されるでしょう。

きちんと校正を経て出版されるはずの書籍ですらもその状態ですから、ネットは言うまでもありません。

虫眼鏡で検閲
写真=iStock.com/digicomphoto
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Twitter上では「新型コロナウイルスは人間がつくった生物兵器だ」「ディープ・ステートという悪の勢力が世界を裏から操っている」など、怪しい情報ががんがん飛び交っています。そうした情報を出しているアカウントが支持者を得て、インフルエンサーになっているぐらいです。

こうした状況の中、今の日本で正しい情報を集めるのはかなり難しいです。なので、海外の情報を直接、自分で得られるようにしておく必要があるのです。