自分の価値を認めることができ、少し自信がついた

何度も言われるうちに、相談者は自分の価値を認めることができて、少し自信がついてきたそうです。それまで「自分は社会から必要とされていないのではないか」と自信を失っていた状態から抜け出せそうな気がしてきました。「介護の仕事なら、自分にもできるのではないか」とも感じてきたそうです。

「そうだったのですか。それであれば、この研修費用の10万円は、ムダ遣いではありませんね」

私は、理由も聞かずにとがめるような言い方をしてしまったことを詫びました。あわせて、支出を減らすことばかりをアドバイスしていた自分が恥ずかしくなりました。

【図表】57歳から10年間働いた場合

確かにこの時点では支出が増えて貯蓄を取り崩していることになりますが、今後の就職や自立につながれば、それは自分自身への投資と言えるでしょう。結果的に老後のシミュレーションは大きく改善することになるはずです。

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