心と体の状態は、仕事場の整い具合と反比例する
心身ともに調子がよく、仕事もプライベートも順調なときは、デスク周りが散らかっていても問題なく過ごしていけます。そんな元気なときに、わざわざ周囲を片づける必要はありません。いい流れに乗って、仕事をバリバリやればいいのです。
私も調子がいいときほど、部屋もデスク周りも散らかっていますが、そんなことはまったく気になりません。しかし、憂鬱なスケジュールが続いたり、心身ともに疲れてきたら、ちょっとずつ片づけをするようにしています。「今日は引き出しの一番上、明日は二番目……来週は本棚の整理」といった具合です。
自律神経が乱れて心身がパワーダウンしているとき、仕事前や外から帰ってきて「ああ、片づいてるな」「きれいになってるな」と感じられれば、少し気持ちが落ち着き、それだけで副交感神経は上がってきます。だから、私は調子が悪いときほど、その流れを断ち切るために、ちょっとずつ片づけるのです。
ただし「せっかくならあそこも、ここもきれいにしよう」などと気合いを入れ過ぎては、交感神経が過度に上がり、かえって自律神経のバランスを乱す原因にもなりかねません。「最近、調子がイマイチだから、1カ所だけ片づけて帰ろう」。そんな気軽にやれる些細な習慣が、自律神経を整えてくれるのです。
この「1カ所だけ片づけ」は、引き出しや棚など、体を動かして整理整頓するのが理想ですが、パソコン内の不要なデータやファイルを整理するだけでも効果はあります。要は「自分自身の心と体の状態」と仕事場など「周囲の片づけ度合い」が反比例することが肝心。医学的には、正しいストレスとの向き合い方と言えます。
調子が悪いときほど人と会うアポを入れておく
ストレスへの具体的な対処法をもうひとつ紹介しましょう。私は「ちょっと調子が悪いな」「自律神経が乱れ気味だな」と感じるときほど、「人と会う予定」を入れるようにしています。人と会うには、どうしたって動かなければなりません。つまり、強制的に動くために、人と会うアポを入れてしまうわけです。
とはいえ、多くの人は調子が悪いときに人と会うのは、さらにストレスを増やすのではないかと考えるでしょう。実際に「面倒だな」「こんなアポ、入れなければよかった」と感じる人が少なくないかもしれません。