無気力さに身を委ねていると負の連鎖から抜け出せない

しかし、そこで思い出して欲しいのが「流れを変える」という意識です。気力を失い、何をするにも面倒と感じるとき、その感情に流されていてはいつまでも「負の連鎖」から抜け出すことができません。だから、少し無理矢理にでも「人と会う」ことが大事になるのです。

そもそも、人と会うと交感神経が上がります。一人きりでいるときより、外部からの刺激を受けて活動的になるからです。交感神経が下がって無気力になっている人には、特にいい方法です。人と話をしていれば自然に交感神経は上がり、親しい間柄であればいっそうリラックスした時間を過ごせます。副交感神経にいい影響を及ぼすわけです。

「面倒だから誰とも会わない」は引きこもりの始まり

やや荒療治な側面もあるので、絶対にオススメとは言いませんが「人と会う」のは、会うまでは面倒でも、実際に会ってみると「話せてよかった」「気分転換になった」と感じることがとても多いのです。

小林弘幸『自律神経が整えば、仕事も人間関係もうまくいく』(KADOKAWA)

また、自律神経の状態は人に伝染するものです。職場で上司がピリピリしていると、その空気は部下に伝染していくでしょう。自律神経の乱れが、周りに影響している証拠です。反対に、あなたの自律神経が乱れて心身がパワーダウンしていると感じたら、元気で前向きな人と話をすればいいのです。よい影響を受けて、あなた自身の自律神経も整っていきます。

「誰と会うか」は若干、吟味したほうがいいでしょうが「面倒だから、誰とも会わない」と思うのは、引きこもりの始まりです。マイナスの流れをプラスに変えるために、積極的に人と会って意識して動くことが大切です。

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