キャッシュレス決済はどこの経済圏を選ぶのがお得なのか。経済ジャーナリストの頼藤太希さんは「効率よくポイント還元を受けるならば、どれかひとつの経済圏に集約させていくことは大事なポイントだ。そこで、生活の支出すべてをどれかひとつの経済圏に絞っていった場合、いくら還元が受けられるのか、5大経済圏の比較表を作成した」という――。
スマートフォンでお金を稼ぎ、ガッツポーズをする女性
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家計の「5大経済圏」をチェック

PayPay、楽天、ドコモ、au、イオンといった「経済圏」では、系列のさまざまなサービスを使うほどポイント還元や割引などの特典が受けられるのでお得です。今回は、PayPay、楽天、ドコモ、au、イオンの5大経済圏の概要と、各経済圏を使い倒した場合にお得になる金額、経済圏の選び方のポイントまで解説します。

PayPay、楽天、ドコモ、au、イオンの5大経済圏の概要と主なサービスの還元率を紹介します。なお、以下紹介する還元率は所定の条件をすべて満たした場合の最大値(2023年5月12日調査時点)となっています。また、キャンペーンや制度の変更などによって還元率が増減する場合がある点はあらかじめご了承ください。

PayPay経済圏

PayPay経済圏は、ソフトバンクグループの経済圏です。スマホ決済でおなじみのPayPayは、登録ユーザー数が5500万人を突破(2023年2月時点)、加盟店は374万カ所(2022年6月末時点)を超えています。

【図表1】PayPay経済圏
図表=Money&You作成

PayPay経済圏を利用すると、「PayPayポイント」が貯まります。PayPayを利用した場合の基本還元率は0.5%ですが、PayPayあと払いの利用で翌月+0.5%、月30回300円以上・10万円以上利用で翌月+0.5%と還元率をアップできるため、合計で最大1.5%還元となります。

また、ネットでの買い物では基本還元率が1%ですが、ストアポイントが1%もらえるうえ、Yahoo!ショッピングでPayPayの支払いを「PayPay残高」(チャージしたお金)で行うことで3.5%の還元が受けられるので、合計最大5.5%の還元が得られます。

PayPayカードゴールドを利用すると、ソフトバンクのスマホや光回線代の支払いで10%還元が受けられます。また、PayPay証券では2023年4月8日から、ETFや投資信託の買付代金にPayPayポイントを充当できるポイント投資もできるようになりました。投資にもますます使いやすくなっています。