「0/100」から脱却すると、選択肢が増える

「好きな人がいるけど、告白できない」

たとえば、職場に好きな人がいて、告白しようか迷っているとします。

「告白する」「告白しない」の二者択一で考えると、「断られて気まずい関係になりたくない」「冷たくされて傷つきたくない」など、告白した場合のデメリットが連想され、「告白しない」という決断にしかなりません。

さてここで、「0/100思考」ではない考え方で、対処法を考えてみましょう。

告白することの目的は、何なのでしょうか?

「相手が自分のことをどう思っているのか、自分に好意があるのかどうか、それを知りたい。そして、もし好意があるのなら、お付き合いしたい」

バラの花をプレゼントする男。
写真=iStock.com/frema
※写真はイメージです

「相手が自分に好意があるのか?」を知ることができて、好意があると判断された場合にのみ告白すれば、失敗する確率は限りなく減っていきます。あなたの心が傷つき、挫折し、打ちのめされることもなくなります。

▼地方に出張に行った時に、特別にお土産を買ってくる
▼他の人よりもやや高価なものを買って差別化する

「あなたに対して好意を抱いていますよ」ということを「非言語的にお伝えする」のはどうでしょう。それに対する反応を見てはどうでしょうか? 喜んでくれれば脈あり、迷惑そうな顔をすれば脈なしです。

樺沢紫苑『言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える』(幻冬舎)
樺沢紫苑『言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える』(幻冬舎)

あるいは、「近くにできたイタリアンレストランに行ってみない?」と食事に誘ってみるのもいいでしょう。1対1で誘ってOKであれば脈あり。「友達も一緒に」とか「ちょっと最近忙しいので」と言い訳めいた返答なら脈なしかもしれません。

食事に誘うくらいならよくあることなので、断られたところで、気まずくなることはありません。精神的に打ちのめされることもないはずです。

「告白する」「告白しない」の「0/100思考」から脱却して、告白以外の方法で「間接的に自分の好意を相手に伝える」「相手の好意を探る」方法は、いくらでもあるでしょう。

「0/100」から脱却すると、思考が柔軟になり、様々なアイデアや対処法が浮かびます。

【関連記事】
「悲しみの深さ」は関係ない…大切な人を失った後に「うつになる人」と「ならない人」のたったひとつの違い
《実録》死を覚悟して見えた「残りの人生でやりたいこと」
「幸せになれる人」と「なれない人」の違いはココにある…芸能人の不倫に怒る人に伝えたいブッダの教え
これだけはやってはいけない…心理学の実験でわかった「自信をみるみる失わせる」3つの危険な言動
連休明けに会社に行こうとすると涙が止まらない…小さな不調をあなどると危ない「五月病」の真実