宗教問題を解決するのは君かもしれない

僕たちが住むこの世界には、常に課題が生まれてきます。ウクライナでの戦争もそうですし、気候変動の問題もあります。気候変動によって洪水などが起きれば貧困層には危機が迫る可能性がありますし、あるいは宗教の違いなどによる対立がいま以上に激化するかもしれません。もちろん、現在は存在しない課題も、どんどん出てくるでしょう。新型コロナウイルスの問題なんて、4年前には誰も想像していなかった。

松本大氏
マネックスグループ代表執行役CEO 松本大氏(撮影=岡村智明)

人類はこれまでの歴史の中で、さまざまな課題を解決し、生き延びてきました。それはテクノロジーによる技術革新だったり、思想や哲学などものの見方を変えることだったりします。少し前まではLGBTへの差別って確かにあったけれど、いまは多様性を認め合おうよという考え方になりましたよね。

そしてこれから先も、どんどん新しい課題は現れてきますが、それを解決するのは人類です。これはゴリラにはできない。人類、つまりみなさんです。この「課題を解決する」ということこそ、「未来を創る」ということであり、その担い手はまさにみなさんなのです。

21世紀になっても宗教間の問題は解決されていませんが、将来、誰かがこれを解決する新しい考え方を発見してくれるかもしれない。それは音楽や絵などのアートの力によって気持ちを変えるという方法かもしれない。それを発見するのは君かもしれない。

すでにあるものを学び、活用することも大事ですが、みなさんが今後直面する新しい課題に対しては、みなさん自身が新しい技術なり思想なりを、考え出し、つくり出していかなければなりません。

そのために必要な膨大な出力を生み出すものこそ、先ほど述べた「回転数=好奇心」です。