酪農界が抱える本質的な問題

ここで改めて酪農家から反発された私の主張を紹介したい。

①日本の酪農は輸入穀物の加工業になっている

多くの国民は、酪農から牧草をはむ牛を想像する。酪農に関する記事には、広大な草地で放牧されている牛の写真が掲載される。しかし、放牧されている牛は2割に満たない。ほとんどは、狭い牛舎の中で、また首をつながれたままで、アメリカ産の輸入穀物を主原料とする配合飼料を食べている。栄養価が高いので乳量が上がるからだ。

1990年代以降土地が広い北海道でも配合飼料依存が高まっている。北海道で草地による放牧や自給飼料生産が行われているのは、配合飼料多投による病気の発生を少なくするためだ(つまり配合飼料が“主”で自給飼料生産は“従”の役割に過ぎない)と指摘する専門家もいる(※)