オンライン授業で不十分な部分を間に合わせる方法

このように大人の目がないと、子供はラクな方へ、ラクな方へと流れていく。そして、オンライン授業を聞いているだけでなんとなく分かった気になり、自分で解くことを面倒くさがる。ところが、そういう勉強のやり方のまま小6になって応用問題を解く時期になると、少しでも形が違う問題が出ただけでお手上げになってしまうのだ。

中学受験業界の中では、フルコロナ学年の知識不足を懸念する人がいる。しかし、私は知識の習得自体は、対面授業であれ、オンライン授業であれ大きな違いはないと考えている。

自宅でオンライン授業を受ける少年
写真=iStock.com/kohei_hara
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それよりも、何よりも圧倒的に不足しているのは、演習量だ。さまざまな問題を自分の手を動かしながら、ああでもないこうでもないと頭をフル回転させながら解く。この積み重ねを十分にしてこなかったことが、今になって大きなダメージとなっているのだ。

では、この時期に有効な対策はあるのだろうか?

入試本番まで1カ月ちょっとの段階で、演習量を極端に増やすことは勧めない。だが、「考えながら解き、書きながら解く」という意識を忘れないことが大切だ。子供が言う「分かった」と実際の「できた」には差があることが多い。

「分かった」というのは、答えまでの道のりを単にたどっていくことを指す。一方、「できた」というのは、道筋を最後までたどる過程で「なるほど」「そういうことか!」と感情が動く。その差を埋めるのに不可欠なのが、再現性を高めるために行う演習なのだ。

「この問題は何を答えればいいのか?」「今何が分かっているのか?」「どんな方法を使えば答えが出せそうか?」考えながら書き、書きながら考える。この習慣を最後まで続け、たくさんの「納得感」を得た子は今からでも伸びていく。