「気になる人を思い出してオナニー」は全く問題ない

第3条 他人に迷惑をかけるべからず

混雑した電車のなかで、自分の精液を女性の身体や衣服、持ち物にかけるなどの迷惑行為があったと、時々、報道されています。公衆の面前で脱いだり、オナニーを始めたり、無理やり性行為を迫ったりというのも、当然のことながら、厳に慎むべき犯罪です。

これらの例は極端ですが、射精をするにあたって他人に迷惑をかけないようにする心がけは大切です。精液をまき散らして周囲を汚したり、精液を受け止めたティッシュを捨てずに放置したりしないことは、当たり前のマナーです。

家庭内でも、処理した後のティッシュを家族が目にしたり、始末させたりするようなことがないように、自分でゴミ袋にまとめておくなどの配慮は欠かせません。

一方で、「学校やアルバイト先の女子を見るだけで、ムラムラしてしまい、家に帰ってからその子を思い出してオナニーをした」というケースはどうでしょうか。こうしたケースで罪悪感を持つ男子から相談を受けることがありますが、僕は「他人に迷惑をかけていないのであればまったく問題ない」と伝えています。むしろ、抑制し過ぎたことから、いきなり襲ってしまう方がよほど問題であり危険なことです。

アダルト動画や成人誌を人前で見るのはNG

イメージすること自体は自由であり、「こんなことやあんなことをしたい」と空想(妄想)することは、悪いことではありません。むしろ、性的に興奮する情景を目に焼きつけておいて、家に帰ってから思い出してオナニーをするというのは、オナニーの基本中の基本です。また、頭のなかでイメージを膨らませてオナニーやセックスをすることは、性的なメンタルをトレーニングする上でメリットがあり、セックスの本質でもあります。

ムラムラして(性欲が湧いて)しまうこと自体は男性として非常に自然なことであり、それを止めることは不可能です。ですから、自分の性欲を認識した上で、それをうまく制御することが大切なのです。そのひとつの方法として、オナニーをするのは有効な手段といえます。

ただし、オナニーの時に見るアダルト動画やエロ本(ヌードやセックスシーンの写真が載った雑誌)を人前で見たり、他の人に見せたりすることは、立派な迷惑行為です。世の中には、それらのアダルト動画や画像を目にすることで不快な思いをする人もいます。そのため、同居する家族や来訪者などに見つからない場所に保管する配慮も必要です。ただし、人目につかないようこっそりと個人で楽しむ分には、まったく問題ありません。

デジタルタブレットで大人の映画を見ている男
写真=iStock.com/AndreyPopov
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