オナニーはセックスという本番に向けた練習
第1条 オナニーを基本とする
射精道で最も大切なことであり、基本の基となるのは、自分自身で射精をする訓練をすること。すなわち「オナニーをすること」です。
射精とは、つまり「精液を出す」ということですが、精液をうまく出すにはコツがいります。うまく出すということは「たまっている精液を気持ちよく射出すること」です。
おじさんはよくものごとを野球にたとえますが、オナニーによる射精は、野球でいえば素振りです。うまくバットコントロールができなければヒットを打てないように、陰茎をうまく刺激したり、コントロールできなければ、気持ちのよい射精はできません。
つまり、オナニーは、セックスという本番に向けた練習であると考えてください。セックスのためにオナニーをするわけですから、ただ気持ちよく出すことばかりやっていては、本番に至る実力は養われないということです。
快感のためだけのオナニーをしてはいけない
常に、射精をコントロールする意識をもってオナニーをすることが大切です。「快感+コントロール」を常とすることが重要であり、「快感」のみのオナニーだけをずっと行っていると、本番のセックスで失敗するようになります。
自分自身の思春期を振り返ってみても、オナニーを始めた頃は、いつ射精するか予測できず、思いもよらない時に勝手に精液が出てしまったり、タイミングがずれて精液があまり出なかったりしたものです。自分の思い通りに射精できるようになるまで、半年以上かかりました。
うまく射精するには、オナニーという「練習」を繰り返し、コツをつかむことが必要であると考えてください。
そのコツは、走り幅跳びに似ています。走り幅跳びは助走から始め、その勢いを溜めてタイミングよく踏み切ることで、遠くに跳べるようになります。同じように、射精はペニスの刺激から始めて、射精が近づいてきてもできるだけ我慢して、タイミングよく我慢を解放すると、気持ちよく精液を出すことができます。タイミングがずれると、少ししか精液が出なかったり、精液が出ない“空撃ち”のような感じになったりしてしまうのです。
いわゆる「気持ちのいい射精」は、ビュッと勢いよく遠くまで精液が飛ぶような射精です。
昔、寮生活をしている男子学生が皆で飛ばしっこをして、一番遠くまで飛ばせたやつが勝ち、みたいなことをやっていたなんて話も聞いたことがありますが、これはオナニーの訓練という意味で、じつはとても理にかなっています。
挿入に至る前に射精してしまう、もしくは挿入したとたんに射精してしまう、いわゆる「早漏」に悩む患者さんには、「出したくなったら我慢せず即出す」というオナニーをしてきたケースが多くみられます。これでは、セックスのトレーニングになりません。
練習であるオナニーがまともにできない人が、本番であるセックスをしてもうまくいくはずがないのです。ある程度、自分の意思で射精をコントロールできるようになってから、セックスをすることが理想です。