子どもが受験をやめたいと言ってきたらどうすればいいのか。娘の小学校受験を経験したマンガ家の宮川サトシさんは「なぜ受験をするのかを子どもに丁寧に説明することで、受験が自分にとってメリットのあることだと理解させた。その結果、彼女はやる気を取り戻し、無事志望校に合格した」という――。
※本稿は、プレジデントFamilyムック『日本一わかりやすい小学校受験大百科 2023年完全保存版』の一部を再編集したものです。
なぜ中学受験ではなく小学校受験を選択したのか
わが家が私立小学校受験を意識し始めたきっかけは、まず、都内の中学受験のハードルの高さを知ったことでした。僕たち夫婦は共に岐阜の田舎育ちで、公立の高校を受験するのが人生初の受験、それが当たり前でした。
ところが、東京に来て、友人知人との子育ての話の中で中学受験の過酷さを耳にし、わが子に受験させるなら、まだ実力差の開きのない小学校受験で一貫校を目指すのがよさそうでは? と、夫婦で意見が一致したのです。
妻も、勉強内容的にもサポートできるのでは、と考えたようでした。
学校を探し始めてすぐA小学校を見つけ、理念や校風が好奇心旺盛な娘の性格にぴったりだと思い、目指すことに決めました。
場違いだと思いながら通い始めた塾でしたが、実際はイメージしていたよりも、さまざまなご家庭がいらっしゃるようでした。
小さな頃から通っているご家庭もあれば、塾に任せきりな親御さん、机に座ることもまだ難しいお子さんなど、いろいろ……。
わが家はしつけについて、他と比べたことがなかったのですが、結構厳しくやっている意識はあったので、逆に「これはイケるかも……」と思ったのも事実です。