「所得の真ん中」は「中央値」で見るべき
そこで、中央値を求めます。
中央値は平均と同じように、数の集合の中間、真ん中の値という意味があります。
ただし数学的には、データを大きい順に並べた時の中央の値を意味しています。
例えば、先ほどの9人の所得金額で言えば、5人目の金額が中央値を意味しています。
平均よりは実態に近いのではないでしょうか(図表3)。
国民生活基礎調査から引用したグラフでは、中央値は437万円と記載されています。
平均の差分は約115万円になります。
すなわち、9人の所得金額の例で見たように、べらぼうに高い所得の人間が混じっているということです。
ある特定の範囲内の数字の集まりの真ん中なら平均、そうでなければ中央値、と考えても良いかもしれません。