マーケッターの眼

「手数料」など選ばれる理由が明確な特化型銀行に比べて、都銀の商品・サービスは横並び。使い分けが最近の傾向に。

今回の調査では、都銀を中心とした従来の銀行部門と、ネット専業等の特化型銀行部門でランキングを分けた。一般銀行部門で1位になったのは、ゆうちょ銀行である。「手数料」「ATMや店舗の立地」で都銀に差をつけた。

全国調査なので、この結果にも納得できる。都銀は地方に店舗が少なく、利用者は提携ATMに頼らざるをえない。自行ATMと提携ATMでは手数料も違う。一方、ゆうちょは市町村レベルで店舗を有している。都心で生活しているとゆうちょと都銀の差をあまり感じないが、地方は圧倒的にゆうちょ支持だ。

メガバンク同士の比較では、三菱東京UFJ銀行が一歩リードした。ただし、都銀のサービスや取扱商品は横並びで、何らかの独自性を評価してこの結果になったとは考えづらい。「勤め先の給与振込先がたまたまその銀行だった」「最初に通帳をつくった銀行を使い続けている」というように、なんとなく決まってしまった自分のメーンバンクに一票を投じたのだろう。