金融機関のサイトに、よく「○○証券の名を騙って未公開株式の販売・買取を勧誘する事例が報告されています」といった注意文が掲載されている。未公開株式投資について、国民生活センターに寄せられた相談件数は、この2~3年で急増している。2007年度が2616件、08年度が3071件、09年度が6116件、10年度が8548件という具合だ。11年度は11月末までで4648件で、これは前年同期の4457件を上回っている。

未公開株式とは、証券取引所に上場される前の株式のことで、通常、この手の株式を一般個人が売買する場合は、日本証券業協会が運営している未公開株式の売買市場である「グリーンシート市場」の登録銘柄に限定される。それ以外の方法で未公開株式を売買しようと思ったら、その会社の従業員になり、持ち株会を通じて購入するよりほかに手はない。つまり、一般個人の未公開株式投資は、極めて方法が限定されている。