悪い印象を持たれない断り方

そうなれば、あなたはただ相手の言葉に乗っかればいいだけです。

「はい、ちょっと難しいですね」

などとあわせておけば、相手は自分が言い出したこともあり、すんなり納得してくれることが多いのです。

もしも、「ちょっと……何?」と聞かれた場合は、

「お引き受けしたいのですが、ほかの業務も立て込んでいるので、提出が来週の月曜日になりそうです」

など、やる気はあるが、相手の希望の日時までにできない旨を伝えましょう。

一方的に断るのではなく、相手に判断を委ねる形にすることで、心証を損ねずに自分自身を守ることができます。

少しの工夫で、めんどくさい上司からの攻撃をかわすこともできるのです。

A4用紙1枚あれば無言でむちゃぶりを防げる

上司のむちゃぶり対策として、もう1つ非常に効果的なのがTO DO LISTです。

パソコンや手帳にメモしている方が多いと思いますが、めんどくさい人対策としておすすめなのはA4用紙にやるべきことを書き出しておくこと。

タスクの内容とあわせて、優先順位や依頼者、締切などを大きめの文字で書き、それを誰にでも見えるように机の上に置いておきましょう。

可視化することで、依頼を引き受けるのが難しいことを説明する手間が省けるだけでなく、紙に書かれた依頼者が上司より上の役職の人だった場合などは、さりげなくプレッシャーをかけることもできます。

いくらめんどくさい上司といえども、自分の上司の仕事を差し置いて、自分の依頼事項を優先させるほどの図々しさはありません。

むしろ、相手次第で態度を変えるような人たちですから、分が悪い相手だと分かればすぐに諦めてくれるでしょう。

しかし、中にはどうしても、めんどくさい人に限らず、断ること自体に抵抗がある方もいらっしゃると思います。

そういう方のために、とっておきの「お断り」練習方法があります。それは、「SNSで苦手なアカウントをブロックする」という方法です。

スマートフォンを操作する女性
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです

SNSユーザーが増え、見ず知らずの人とつながることが普通になった今、SNS上で関係を断つことに抵抗感や恐怖心を抱いている人が少なくありません。

顔も見たことがない、実際に会うこともない相手にもかかわらず、オフラインの人間関係同様、関係を切ることを躊躇してしまうのです。

実際、私もSNS上でのトラブルのご相談を受けたことがありますが、「ブロックしたらいいのではないですか」と尋ねても、どうしても抵抗があるようでした。

いきなり知り合いをブロックするのは抵抗があるでしょうから、最初は見ず知らずの人で大丈夫です。

面と向かって伝えるわけではなく、画面をタップするだけですから、騙されたと思って1度トライしてみてください。人との関係を切ることに慣れていくのです。