学習量を増やすより「納得して覚えること」を大切に

4年生における理想の学習は、塾の勉強がスタートしてから半年間で、まずは毎日勉強する習慣を付けることだ。その際、いつ何をやるか明確にしておいたほうがいい。4年生のうちは、学習スケジュールは親子で話し合って決めるようにする。そのときに親が何でも決めてしまうのではなく、「あなたはどうしたらいいと思う?」と子供に自由裁量権を与え、「自分で決める」経験を積ませてあげてほしい。

学習習慣がついたら、4年生の学習はとにかく塾で習ったことをしっかり覚えることだ。ここで大事なのが、「ただ覚える」のではなく、「納得して覚えたかどうか」だ。「先生が覚えておけと言ったから覚えた」ではなく、「○○は○○だから○○」といったように、理由とともに説明できるかどうかが重要なのだ。ここを疎かにしてしまうと、5年生で必ずつまずくことになる。

4年生の勉強は、学習の量を増やすことではなく、納得して覚え、きちんと分かった状態で解くことだ。そこさえ押さえておけば、あとは遊んでいていい。むしろ、その遊びがのちのち勉強につながっていくこともある。

心地の良い学習机まわり
写真=iStock.com/KatarzynaBialasiewicz
※写真はイメージです

5年生の鬼門は算数の「割合」と「比」

中学受験で押さえておくべき単元は、5年生で一通り学習し終える。それは、すなわち5年生の勉強は猛スピードで進んでいくことを意味する。5年生の学習は、学習量が増え、授業の進度が速まるだけでない。学習する内容が高度化していく。特に小学生の子供が苦手とするのが、算数の割合と比の学習だ。

多くの塾では、5年生の6月に割合を、夏休みに比を学習する。これらの単元は抽象的な概念の理解が必要になるため、小学生の子供には難しく感じ、「中学受験の壁」とも言われている。だが、それも事前に知っていれば、慌てることはない。5年生の6月以降、算数で苦戦するかもしれない。「それなら、5年生の春にもう一度、割り算を復習しておいた方がよさそうだな」「5年生の夏前後は算数に時間が取られそうだから、今のうちに理社の復習をやっておこう」といったように、事前に対策を採ることができる。そうやって、来るべき山場をスムーズに乗り越えられるように、事前準備をしておくのだ。

4年生の学習がその単元の基礎知識を学ぶことであれば、5年生の学習は考え方の基礎を学び、それを活用することだ。例えば算数なら、こういう問題を解くときは「何を書いて解くか」「どういう順番で解くか」といった頭の使い方が必要になる。