──五輪開催を決意した理由は。そして、大会で心に残っている場面は。
新型コロナに直面しているこの世界は、今こそ団結しなければならない。人類の英知をもってすれば、この危機を乗り越えることができる。それを世界に示した、そういうメッセージを発信することが重要だと思った。
前回、東京で五輪が開催されたとき私は高校生だった。当時の感動は鮮明に覚えている。記憶に焼き付いている。オリンピックとパラリンピックは国民に強い印象を残す。現代の若者や子供たちに、夢を与える機会を提供したかった。人類の連帯、相互理解、調和の取れた発展。これはオリンピック精神であり、その精神に基づいて、私は大会の開催を決断した。
心に残っている場面は、新競技のスケートボードで日本が男女とも金メダルを獲得したこと。日本ではマイナーなスポーツとされていたが、これで一気に普及するのではないか。金メダルを獲得した女子選手はまだ13歳! 今大会最年少の金メダリストだ。
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら