タスクに制限時間を設けてその時間内に終わらせる

これは、あくまで私見ですが、特に専業の主婦(主夫)の方々などは非常によくこの思考方法が身に付いていらっしゃるのではないかと考えています。家事などはあまりにもやることが多い上に多岐にわたるため、常に時間に追われることになると思います。

そのような状況では、「○時間でこの作業をして〜」というような緩すぎる時間の使い方ではなく、それぞれのタスクに制限時間を設けてその時間内に終わらせるという思考方法にならざるを得ないのではないかと考えているためです。

ノートパソコンを使用して勉強中
写真=iStock.com/ijeab
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僕自身、幼少期には母の内職を手伝っていた覚えがあるのでよく分かるのですが、基本的に主婦(主夫)という働き方を選択されている方も、多くの場合は家事だけで一日を潰していいというわけではありません。基本の家事と言っても様々ありますが、僕のように小さい子供(当時ですよ!)がいるならその世話をしなければいけないでしょうし、我が家のように経済的な事情等々のために働かなくてはいけないという場合もあるはずです。

そのような働き方(過ごし方)をしている場合、どうしてもネックになるのが時間です。ダラダラと時間をかけて作業をしていては他のことにまで手が回りませんから、「一時間だけ」と決めたなら、その時間の中で成果をあげなければなりません。

たこ焼き型の時間術で受験勉強と家事を両立

僕も、受験生時代に母が病気に倒れてしまって緊急入院が決まったため、週3回9時から17時までドラッグストアでアルバイトをして家計を助けながら、家事も父と分担してこなさなければいけなくなったことがありました。基本的には夕飯の買い出し、料理と洗濯などは僕が行っていたのですが、当然受験勉強も並行してこなさなくてはいけませんでした。

当初は「今日は○時間あるから、その中で洗濯と勉強して、帰りに材料買ってくればいいや」という緩い時間の使い方をしていましたが、これでは家事も勉強も中途半端で終わりませんでした。「1時間を洗濯に、30分を料理に」などと置くと、その時間いっぱいまで使ってしまうようになったのです。もちろん父も手伝ってくれていましたが、そもそもこのような甘い考え方をしていては仕事が終わるはずもありませんでした。

この時に身に付いたのが、この「タスクに制限時間をあてる」という思考法です。制限時間を設けて、その中でタスクをこなすという考え方は非常に役に立ちます。

例を挙げると、「料理は30分以内で済ませて、その後45分以内に買い物に行って……」というように、「タスクに時間をあててその時間内ですべてを片付ける」という考え方です。このおかげで、余った時間を全て勉強にあてることができるようになり、これこそがのちの合格に繫がったのだと思っています。