「恋愛とは、生理的報酬を受け取ること」

好きな人に会えて告白された、キスをしたなど“幸せなこと”があると、今度は快楽ホルモンといわれる「ドーパミン」が出て一層ハッピーに。

東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授によると「恋愛とは、生理的報酬を受け取ること」だという。

「好きという気持ちが起きて、何かが達成されると、生理的報酬を受け取る=ドーパミンが分泌されます。実は、絵画などの芸術作品を見たり、人の美しい行動によってもドーパミンが分泌され人に充足感をもたらしますが、それは社会的報酬といわれ、恋愛とは区別されると考えられています」

アドレナリン、ドーパミンが分泌される時期は、いわゆる“恋に盲目”の状態だ。ドキドキ感があって快楽を伴い、相手に夢中になる。同時に、フラれるのではないか、誰かに奪われるのではないかと、不安や焦りも起きる。

しかし、年月がたち、結婚して子供が生まれると幸せ・愛情ホルモンといわれる「セロトニン」「オキシトシン」が分泌されるようになり、落ちついた幸福感を味わえるようになるという。

恋が芽生えやすくなる“2つの条件”

さて、男女ともに性ホルモン分泌は20代がピーク。だから若い男女は恋に落ちやすいが、一方で年を取るにつれて恋をしづらくなっていく。もう何年も恋をしていないという読者もいるかもしれないが、“2つの条件”が揃えば恋は芽生えやすくなる。1つは「非日常性」だ。

「いくら毎日通勤中に会う女性が美しいと思っても、それだけでは恋愛が進みません。何かきっかけというか、エピソードが必要でしょう。忘れものをした、パーティで話をした、友達の友達が自分の知り合いだったなど、恋愛小説やドラマではそのあたりがうまく描かれていますよね」(柿木氏)

もう1つは、「一体感」。出身地や趣味が同じだったり、ある目的に向かって一緒に頑張る、同じ物を食べるなど、「一体感が生まれると恋が芽生えやすい」(同)という。