人的ネットワーク力を高める3カ条

人的なネットワーク力を高めるには、次の3つの方法があります。

①相手が求めるノウハウやスキルを磨く

自分の利益だけを追う人や、人を自分のために利用しようとする人に、人的ネットワークは生まれません。相手が必要としているコトや情報を自分が持ち、その人に提供できるかどうかがここで問われてきます。

相手が求めているノウハウや、必要を満たす情報を提供できれば、懇意になれる確率は高くなります。そうなるためには自分が得意な分野について、相手が必要な時にそのノウハウを提供します。

また自分が不案内なことは、相手に教えてもらうという相互関係を築いていきます。意外に思うかもしれませんが、プロフェッショナルの人や専門家ほど、それなりに情報収集してきた上で尋ねる「良い質問」には答えてくれるものです。情報を集めた上で質問していることが、相手に伝わるからです。

相手に提供できる専門性やノウハウ、相手にメリットのある情報収集力を備えていれば、対等な関係が築けます。そのために自身のスキルを日頃から磨いておきます。

IT業界、不動産業界、金融業界、メーカー、人材紹介業界、アートや美術・音楽など、相手と違う業界の情報なら、あなたが持つノウハウや情報には価値があります。

提供するノウハウや情報は、ビジネスの分野に限りません。

・お洒落で美味しい手軽なレストランをたくさん知っている
・ワインや日本酒を数多く経験していて、非常に詳しい
・薔薇の栽培に長けている

こうした趣味の分野でも、相手が望むレベルに到達しているなら、その人の魅力になります。ネット検索すればすぐに出て来るような情報は、魅力やスキルにはなりません。その人だから持つ知見や経験がここで問われてきます。

能力
写真=iStock.com/tumsasedgars
※写真はイメージです
②懇意になりたい人のことをよく把握して、相対する

かねてから気になっている専門家がいて、その人のセミナーや講演会に参加する機会を得たとします。こんな時こそチャンスです。その人のことを事前によく調べておき、終了後に「良い質問」をするなり、刊行されている書籍を持参してサインしてもらいながら、会話します。相手のことを詳しく知っていれば、会話に厚みが増し、また良い質問ができます。こうなれば相手は間違いなくあなたのことを記憶してくれます。

しかしここで名刺交換して終わっては、関係は長続きしません。知り合った後に、折に触れてやり取りするようにします。例えばその人の書籍が出たらAmazonに書評を記載して、その内容を相手に知らせる。その人のSNSに定期的に投稿するという方法もあります。こうしたやり取りを続けていけば、必ず相手から連絡をもらえる関係になれるでしょう。

③SNSで定期的に情報発信を行い、親しくなりたい人と縁を持つ

LinkedInやFacebookのようなSNSが登場したことで、面識がなくてもそれなりの人たちと出逢えるようになりました。SNSで価値ある出会いをつくるには、その人のプロフィールを見て詳しく経歴を把握し、ネット検索してさらに詳しく相手の活動を理解しておきます。