コロナ禍で配信アプリの勢いが止まらない。そのなかでも17LIVEは「ライバー」と呼ばれる配信者をこの半年で10倍に増やしている。その中には1日で1億円相当のポイントを稼いだライバーもいたという。ITジャーナリストの高橋暁子氏は「ライブ配信を見るだけでなく、『投げ銭』をする人が増えている。この動きはさらに広がりそうだ」という――。
ティーンエイジャー
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昨年の成長率は300%

「いつも決まった時間にライブ配信している。大抵、その日にあったことを話してるけど、毎日来てくれる人もいるから楽しみ」。ある女子高生はライブ配信が習慣になっており、常連と話すのを楽しみにしているという。このように、普通の人達がライブ配信する例が増えている。

ライブ配信サービスには、YouTube Live、LINE LIVE、Twitch、ニコニコ生放送、Mirrativ、SHOWROOMなど、様々なサービスがある。その一つ、17LIVE株式会社が運営する「17LIVE(イチナナ)」をご存知だろうか。吉田鋼太郎さんと生見愛瑠(通称「めるる」)さんのCMで、名前を聞いたことがあるかもしれない。

17LIVEは、全世界合計のユーザー数が執筆時点で4500万人。日本でのサービス開始以来3年で1000万ダウンロードに上る人気のライブ配信アプリだ。2018年9月から2019年9月にかけて約300%の急成長を遂げている。

執筆現在、直接17LIVEと契約しているプロライバー数は2万5000人以上おり、冒頭の女子高生のように自由に配信している一般ユーザーも多い。中には、GACKTや南明奈などの著名ミュージシャン、タレントの配信者もいる。ユーザーは20~30代が多数を占めるが、配信者は10代から70代までと幅広い。配信者は女性が6割と女性のほうが多いが、視聴者は男性が6割だ。

コロナ禍では、多くの業界や企業がダメージを受けたが、ライブ配信市場は伸びており、中でも17LIVEは逆に急速に売上を伸ばしているようだ。理由と背景について見ていきたい。