騒動の「当事者」がTwitterで持論を大展開

ここしばらく「飛行機内マスク拒否男性」がネットを含め、メディアで多数取り沙汰されている。9月7日、釧路空港から関西国際空港に向かう予定だったLCCのピーチ・アビエーションの機内でマスク着用を拒否した男性が、当騒動の主人公だ。

客室乗務員に対して威圧的な態度を取ったとされ、航空法73条の「機内の秩序を乱す安全阻害行為」にあたるとして新潟空港に同機は緊急着陸。男性は機内から降ろされた。結局、同機は2時間15分遅れで関空に到着した。

今後同社は燃料費や新潟でのスタッフの人件費等を請求する可能性もあるという。場合によっては、乗客も「商談が吹っ飛んで損害が出た!」などと言い、裁判を起こすかもしれない。彼のマスク非着用を危惧する周辺の乗客は別の席に移動し、彼が飛行機から降ろされる時は拍手も巻き起こった。

その後、「マスク未着用途中降機乗客」というツイッターIDが登場し、本人と思われる人物が見解を述べ続け、フォロワーは9178人(9月11日午後10時半現在)と続々と増えている。

写真=時事通信フォト
駐機する格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションの機体=5日、関西国際空港

「場の調和を乱す厄介者」としてバッシング

この報道直後、男性に対するバッシングがネット上では加熱した。「炎上評論家」としての活動も行っている私としては「これは注視すべき案件だ」と判断し、見続けてきたのだが、結論としては男性に対するシンパシーを感じるようになってしまったのだ。もちろん、彼への批判も納得できるものだが、「どちらの側に立つ?」と聞かれたら「彼の側に立つ」と私は言う。彼に対する批判は以下に集約される。

・マスク着用を「お願い」されているのに拒否した。サービス提供側がお願いをしているのだからそこには従うべきである
・お前が感染するのは良いが、お前が他人を感染させたらどうするのだ?
・わざわざ大きな声をあげる必要はない
・客室乗務員への乱暴行為(腕を払う、等)も行っているのは許されない(同IDは否定)
・お前のエゴとプライドのために人々の貴重な時間を奪われるのは問題である
・女性客室乗務員への不遜な態度は許されるものではない
・全体最適の考えは持て。お前の主張はただのワガママである

要するに「場の調和を乱す厄介者」というのが彼に対する評価だ。いずれも正論である。だが、私の見解は以下の通りである。