絶好調の「文春オンライン」、「dマガジン」は会員数減少


こうした中、ニュースサイトでは成功事例も出てきた。文藝春秋が運営するニュースサイト「文春オンライン」は2019年11月の純PV(自サイトでのPV)が、月間3億PVを超え、外部配信先での閲覧を加えた総PVは月間6億PVとなった。そのほか経済誌や週刊誌、その他カルチャー誌などのウェブ版は順調なところが少なくない。

一方、紙の雑誌を電子化して読ませる「dマガジン」は会員数減少が続く。

NTTドコモが回線の新規契約時にお試し加入の項目に「レ点」チェックさせるという販促方法が不可になったこと、「週刊文春」が「dマガジン」に主要記事を配信しなくなったことなどが会員減につながったと言われている。後者に関していえば、自社ウェブメディアを回せる版元はそちらを優先するようになってきたということだろう。

生活情報誌やファッション誌も苦戦している。そうした情報は検索すれば、手軽に得られるようになった。紙の雑誌のためにつくられた誌面を、スマホやタブレットを通じて拡大や縮小をしながら見るのは面倒だ。わざわざお金をかけるぐらいなら、「ウェブ検索で十分だ」と考えるユーザーが増えたのだろう。