マッチングアプリが急成長している。婚活事業を手掛ける有薗隼人氏は「いくら浸透したとはいえ、『マッチングアプリを通して知り合いました』と堂々と宣言するのはまだ、はばかられる空気があります。しかし、いずれは普通なことと受け入れられるようになるでしょう」という——。

※本稿は、有薗隼人『[婚活ビジネス]急成長のカラクリ』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

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まだまだ公言しにくい“アプリ婚”

マッチングアプリのユーザー数増加に伴い、アプリを通して結婚したという人が増えています。そうした人たちからよく、こんな“お困りの声”が聞こえてくるようになりました。それが、結婚式でのスピーチです。

結婚式では慣例として2人の出会いの経緯を紹介しますが、いくら浸透したとはいえ、「マッチングアプリを通して知り合いました」と堂々と宣言するのはまだ、はばかられる空気があります。

今のところは、「飲み会で知り合いました」などとサラっと流すケースが多いようです。私の知り合いもSNSを通して出会い、結婚に至りましたが、結婚式のときは「友人の紹介で出会いました」と話していました。

このように、結婚式など親世代や多くの人が集まる場では、まだマッチングアプリを通しての結婚は公言しにくいですし、この風潮が変わるまでには時間がかかるでしょう。