結果よりも「努力の過程」をほめる
小学校から中学校へ。環境が変わったばかりのときは、思うようにいかないこともある。だから、中1の1学期の成績が悪くても、悲観する必要はない。ただ、うまくいかないのは何かしらの原因があるはずだ。それを突き止め、立て直すことを忘れてはいけない。入学時の成績と大学進学の結果は関係しないが、中1の2学期の成績と大学進学の結果は、意外とリンクしている。たとえ1学期はうまくいかなくても、夏休み中に勉強のやり方を見直し、立て直していけば大丈夫だ。
中学受験の目標は志望校に合格すること。だが、結果だけにこだわってしまうと、思わぬ弊害が生じる。
「合格してえらいね」
「合格してよかったね」
このように結果だけに焦点を当ててしまうと、「俺は頭がいいんだ」と勘違いさせてしまうことがある。一方、不合格だった場合、合格しなければ意味がないと無気力になることもある。ほめるのであれば「合格」したという結果ではなく、「努力」をして頑張った過程に目を向けてほしい。
中学受験を終えた後、どんな結果が出ても、「あなたは本当によく頑張ったわね。お母さんもお父さんも、あなたが3年間頑張ってきたことをずっと見てきたよ。その努力を忘れずに、中学生になっても頑張ろうね」と声をかけてほしい。
努力をほめられた子どもは、努力することを忘れない。勉強の本当の楽しさを知るのは、これからだ。
(構成=石渡 真由美)