iPhoneだと「マイキーIDの登録」がまだできない

さらに面倒なのはマイナンバーカードと決済サービスの紐づけの作業だ。「マイキーID」を使って紐づけるのだが、そのマイキーIDの手続きが「超」がつくほど面倒くさい。パソコンを使う場合はICカードリーダライタが必要だし、手続きも面倒。スマホでも発行できるが、現時点ではおサイフケータイの機能を持つアンドロイド携帯でなければマイキーIDを発行することはできない。

2019年12月現在で、iPhoneには対応しておらず、今後、簡単に操作ができるアプリが開発される予定だという。しかし、改善されたとしても、ネットリテラシーの低いユーザーでは、この手続きはかなりハードルが高い作業になりそうな印象である。

問題その2「キャッシュレス決済手段がない人はどうなるのか?」

マイナンバーカードは国民1人につき1枚発行されるものである。つまり、国民全員が5000円を受け取る権利がある。しかし、スマホを持っていない人もいれば、手続きが難しくてマイナンバーカードが発行できない人もいる。低所得者の中には2万円すら捻出できない人もいるはずだし、0歳の赤ちゃんや身体の不自由な人に対して「あなたはスマホを持っていないので、支給しません」というのは、乱暴すぎる施策になってしまう。

この件に対して総務省に問い合わせたところ、「検討中」とのこと。今後、何かしらの対策は取られると思われる。おそらく、スマホを所有している身内の人にまとめてチャージされるか、商品券を配布するなどして対応していくのではないだろうか。