年末年始の帰省が、離婚のきっかけになることがある。なぜなのか。夫婦問題研究家の岡野あつこ氏は「夫が母親の味方をすると、妻の反発を招くことが多い。事をスムーズに収めるためには母より妻を優先することだ」という——。
写真=時事通信フォト
2018年1月2日、東京方面へのUターンラッシュで渋滞する東名高速道路

夫婦に「しこり」を残す帰省

年末年始は、一年のなかでももっとも長く夫婦の時間が取れる時期。多忙なビジネスパーソンにとって、仕事を離れ家族と過ごすことのできる貴重なひとときであることは間違いない。

ところが、そんな時期にも離婚の危機は潜んでいる。キーワードは「帰省」だ。自宅で夫婦や自分たち家族だけで過ごすときに生じるトラブルは、比較的簡単に収拾がつく。その一方、帰省中にどちらかの実家でお互いの両親や親戚を巻き込んだもめ事は、後々までしこりを残す事態に発展することが少なくないのだ。

実際に年末年始の帰省がきっかけで、離婚の危機を迎えた夫婦のケースを紹介する。