嫌いな人にぶつける正しい言葉

男性の多い職場に年齢の近い女性が2人いれば、何かと比較されるものです。私も海上保安大学校初の女子学生になったときは、たった1人だったため、ニュースに取り上げられ注目を浴びました。

そして翌々年、女性の後輩が入学してくると、今度は何かと比較されるようになったのです。そんなとき同級生の男性が、彼女たちを評して「あいつらは頑張りが足りないよな」と言うのを聞けば、口では「あの子たちも精一杯やってるのよ」とかばいつつ、心の中ではニヤッとしている自分がいました。まさに他人の不幸は蜜の味。でもなんだかモヤモヤするので、「なぜこんな気持ちになるんだろう?」と自分の心の奥底を探ってみたのです。すると、「ああ、私より後輩のほうが優秀だと思われるのが怖いんだな」とか、「最近自信を失っているんだな」など、思い当たることが出てきました。

ですからそんなときは、まずは自分が嫉妬しているという事実を認める。それを認めず、感情にフタをしていると、そのうち嫉妬の対象を憎んで、嫌がらせをしたり、足を引っ張る陰湿な行動をとるようにならないとも限らない。