岩波書店「思想」に掲載された論文

西欧政治思想史の泰斗で、日本を代表する政治学者で83歳で亡くなった福田歓一の「お別れの会」がもたれたのは昨年の2月。クリスチャンである福田が、かつて学長を務めた明治学院大学の一室で厳かに行われた。数多くの教え子を代表して小柄な外国人女性が挨拶をした。

「将来外交官になると先生に約束しながら、実現できなかったことを悔やみます」