公共放送の何たるかを考えないNHKに未来はない

籾井氏は去ったが、彼が残していった残滓はヘドロのように広がり、NHKというメディアを蝕んでいるようだ。

相澤冬樹(著)『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)

安倍首相に取り入り、広報担当のように、有りもしない安倍首相の手柄話を作り広める記者、小池局長のようにジャーナリズムの役割を理解していないかのような上司、視聴者のほうを見ないで、上の意向ばかりを気にするヒラメ社員たち。

12月9日にNHKの30年度予算案が閣議決定された。30年度末の利益剰余金(内部留保)は767億円となる見込みだそうだ。

肥大化するだけで、公共放送の何たるかを考えないNHKに未来はない。最後に上村氏のこの言葉を記しておきたい。

「日本に健全な民主主義を根づかせる上で、NHKぐらい大事な存在はないと固く信じています。NHKがどのような事実を伝えるか、どのような姿勢で放送を提供するか、このことが日本の市民社会のあり方をかなりの程度既定していくと思っています。その意味においてこそ、NHKの公共性は最大の意義を有していると考えております」

(写真=時事通信フォト/朝日航洋)
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