韓国イチゴ、9割以上、日本由来だった
平昌オリンピックでカーリング女子日本代表が「韓国のイチゴがおいしい」とコメントをしたことがネット上で大きな話題を呼びました。後半戦の作戦会議と、栄養補給を兼ねてフルーツを食べる姿が「もぐもぐタイム」と呼ばれ、そこで韓国のイチゴを食べていたそうです。微笑ましくも思えるのですが、その背後の実態には暗雲が立ち込めています。
プレジデント誌の既報通り、イチゴをはじめ、さまざまな日本のフルーツが韓国に流出していることが大きな問題となっています。農水省の調査によると、韓国のイチゴ栽培面積の9割以上が日本の品種を基にしたものといわれています。これまで「とちおとめ」「レッドパール」「章姫」といった日本を代表するブランドイチゴが無断で持ち出され、韓国で勝手に交配されて「雪香(ソルヒャン)」「梅香(メヒャン)」「錦香(クムヒャン)」というブランドが作られ販売されています。
「なぜ日本のフルーツが流出してしまうのか。脇が甘いのではないか」そんな疑問と憤りを感じるのではないでしょうか。明らかになっている流出経緯の1つは次のようなものです。
愛媛県のイチゴ農家、故・西田朝美さんはレッドパールを6年間かけて開発しました。新品種の栽培というのはものすごく大変な作業で、レッドパールに限らず、開発には数年、時にはそれ以上かかることも珍しくありません。そんなレッドパールは皮肉にも開発者の西田さん自身が韓国に渡したのです。その経緯は次のようなものです。