そのほかにも「『振り向いた時にシャッターを切ってください』と伝えておいて、表情を作るまでレンズから目線を外す」「ずっと固まっていると緊張するので、体を動かしてみる」「カメラマンと常におしゃべりしながらリラックスする」といったコツがあるという。

2時間の講座中、何度もくり返されるのがメンタルの重要性だ。たとえ恥ずかしくてもナルシストだと思われようとも、「なりたい自分に『なりきる』のが大事」と橘田氏は説く。教室の最後には、参加者全員のポートレートを橘田氏が撮影。後日2パターンの写真が10~20枚程度データで送られてくる。受講料は2時間で5900円。プロカメラマンの細かい指導つきで写真を撮ってもらえると考えれば、リーズナブルだろう。

カットの内容も用途ごとにオーダーできる。参加者の希望は「合コン前の顔見せ用」「マッチングサイトのプロフィール用」「会社の社員紹介ページ用」などだった。

公開!これがビフォー・アフターだ

筆者は、「ITベンチャーの経営者風」「自由人を感じさせるフリーランス風」というお題で、2パターンのスマイルカットを撮影してもらった。比較用に撮影した真正面からの写真を撮影しておいたが、比べるとその差は歴然。自分のイケてる写真が数枚あると、かなり自信がつきそうだ。

「左がビフォー写真。思い切って笑うと確かに目は細くなるが、悪い印象にはならない。」

「やはり女性に比べて、男性は写真に撮られるのが苦手な人が多いですね。特に堅い企業に勤めている方で、年齢や社会的地位が高くなればなるほど、撮影で苦労します。会社案内や取材記事ならば、いい写真を使ったほうがいい印象を残せてビジネスもうまくいくはずです」(橘田氏)

男性はまだ、女性のような “盛る”テクニック以前の段階に立ちすくんでいる。だが仏頂面の正面顔をさらし続けることは得策ではない。マインドセットを変えて、「写真の撮られ方スキルはビジネスの一環」ととらえることが重要になってくるといえそうだ。

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