たとえば、会議や打ち合わせで疲れ切ってしまう人がいます。「自分は人間嫌いだから、人に会わない仕事をしたい」と願ったとしても、現実にはなかなか難しい条件です。

そうした悩みを持っていたライターのBさんは、自分の「グッドタイム日誌」をAEIOUメソッドで見ていくうちにある発見をしました。「人と会うと疲れてしまう」と思っていたけれど、会う相手が1人か2人で、一緒に何かを書いたり、新しいプロジェクトのアイデアを出し合ったりしているときは問題なかったのです(=活動)。苦手なのは、スケジュール、ビジネス戦略についての会議や、7人以上での会議でした。いろいろな意見に頭がついていかないからです(=環境)。Bさんはひとつのことに集中して働くタイプなので、一緒に作業する相手(=人)や共同作業の形式(=やりとり)によって、集中力が増したり、そがれたりするとわかりました。

苦手な会議を完全になくすことはできないとしても、調整することはできます。あまり熱中できない活動を、熱中できる活動で挟むようにスケジュールをたて、「エネルギーを吸いとる」活動を終えたときは自分にちょっとしたご褒美をあげるなどです。エネルギーを吸いとる活動に対処するコツは、その前にじゅうぶんな休みをとり、さっさと終えられるようエネルギーを蓄えておくことです。

どんな仕事や職業にも、苦しくて厄介な面はあるでしょう。ただ、仕事のほとんどに生きがいを感じないとしたら、つらいはずです。仕事は生涯の膨大な時間を費やすわけですから。

ライフデザインのモットーは、「人生に『手遅れ』も『手づまり』もない」です。ここで紹介した手法のように、自分らしい最高の人生をつくるやり方はまだまだあるのです。

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