物価高が続くなか、できるだけ出費を抑えるにはどうしたらいいのか。消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんは「1円でも安い店を探す、食事は手作りにこだわるなど、よかれと思ってやっている習慣が家計を苦しくしている場合がある。“節約貧乏”から抜け出す7つのポイントを参考にしてほしい」という――。
値上げが止まらない
新年度が始まったばかりだが、2026年度は気の抜けない物価高の年になりそうだ。その要因は、むろんホルムズ海峡を巡る世界情勢だ。
いったん停戦の気配を見せたものの、原油が人質に取られている状況は変わらない。エネルギー高はあらゆる物流コストを押し上げるし、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)や石炭価格にも影響は及ぶ。これから夏を迎える私たちの電気代に影を落とすだろう。
さらに気がかりなのが、石油由来のナフサが十分確保できないと、それを原料とする食品トレイやラップフィルム、洗剤容器などの価格も上がることだ。農家が使う肥料や飼料への悪影響も懸念されている。
私たちが普段買い物をする食品や日用品価格への影響は、ちょっと想像しただけでも恐ろしい。たとえ食品の消費税8%を減税できたとしても、それを超える大きな値上げが襲ってきそうではないか。
家計を防衛するために、何らかの対策をしなくてはと焦るだろう。ただし、方法を間違えると、かえってムダ出費を増やしかねない。節約しているつもりなのに、なぜか家計が苦しくなる一方なら、こんなことをしていないかチェックしてほしい。
「1円でも安く買いたい」が逆効果に
家計が苦しくなる習慣
その① 1円でも安い店をハンティング
「1円でも安く買いたい」と、あちこち店を回るのは王道の節約術と言われる。確かに、同じ商品なのに店によって値段が違う事はよくある話だ。
しかし、あまりに多くの店をはしごするのは逆効果になりかねない。まず、店を回れば回るほど、なんだかんだと買い物してしまう。その店ごとに安いモノが目に入るからだ。その結果、払った合計額は1店舗でまとめ買いするより増えてしまう。

