このような短期的な医療費の負担よりももっと怖いのは、重篤な病気で退院後も回復せず、自宅療養で長期間働けなくなってしまうときだ。この状況だと医療保険は役に立たない。会社員であれば傷病手当金などの保障が出る場合が多いが、自営業者などはいきなり収入が途絶えてしまう。

定期収入を前提に住宅ローンを返済している場合など、収入がなくなれば貯蓄を取り崩すことになり、働けるまで回復しなければ、家を手放すことになりかねない。

こんなとき、所得補償保険に加入していれば、自宅療養でも保険金を毎月受け取れて、生活費の足しにできる。

ただ、保険の種類によって、保険金を受け取るための条件が多少異なる。精神疾患は対象外としている場合も多いので、カバー範囲は確認を。

このジャンルの保険で最も有名なのは、アフラックの「病気やケガで働けなくなったときの給与サポート保険」である。傷病手当金や障害年金といった公的保障を踏まえた商品設計が特長。仮に、40歳の男性会社員がこの商品に加入したら、保険料がいくらかかるか試算してみよう。

最初に、月額いくら保険金をもらうか設定。仮に、傷病手当金が支給される期間(1年半)を「短期回復支援給付金10万円」、それ以降を「長期療養支援給付金20万円」とすると、月額保険料は掛け捨てで5450円となる(※保険期間・保険料払込期間60歳満期)。

所得補償保険の保険料は、医療保険などと比較するとやや高い。一部の人限定だが、割安に加入する方法も。それは「団体保険」を活用するというものだ。

会社に団体保険の制度があれば、通常よりも安く保険に加入できる。最近は、団体保険でも所得補償保険を選択できる場合が増えているので、まずは勤務先で確認してみてほしい。

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(構成=元山夏香)