マイホームを購入する際に、たいていの人が検討する住宅ローン。そこで気になるのが、住宅ローンの金利だ。

昨年と比較すると、2017年は下げ止まりの感もある。ただ、金融機関同士の利下げ競争は続行中。加えて、最近では住宅ローンにさまざまな付加価値をつけ、バリューアップを図る動きも顕著。

たとえば、最近主要な銀行で取り入れているのが、疾病保障付き住宅ローン。原則として、住宅ローンを借り入れるときは「団体信用生命保険」(団信)に入る。借り手が死亡したり、高度障害に陥ったりした場合、団信に加入していればローン残高をゼロにしてもらえ、返済免除となる仕組みだ。

ただ、ガンなどの重病で働けなくなったときには、団信が適用されない。その点、疾病保障付きの住宅ローンなら、所定の病気で働けなくなったとき、団信のようにローン残高をゼロにしてもらえる。

疾病以外の不安要素に対応する住宅ローンもある。たとえば、モーゲージバンク(住宅ローン専門金融機関)のひとつARUHIは、急に失業した際、保険金でローン返済できるようにする「失業保障特約」を用意している。

また、三井住友銀行の住宅ローンには、災害に見舞われたときに備えて自然災害時返済一部免除特約を付けられる。

ただし、特約を付けると適用されるローン金利が上がるなど、負担が増加してしまう。負担のない付加価値の例を挙げると、たとえば新生銀行では、一部繰り上げ返済手数料が何度でも無料。他の銀行でも、繰り上げ返済手数料無料化の傾向は広がっている。また、イオン銀行ではイオングループでの買い物が5年間5%割引になる特典が付く。