なぜ、若者にとって「声優」がホットなのか。いくつかの要因がある。

まず、アニメ、ゲーム、漫画の文化のすそ野の広さと、層の厚みがある。

コスプレは、コミケット(コミックマーケット)の名物。(AFLO=写真)

夏と冬の2回、お台場の「東京ビッグサイト」で行われる「コミケット」は、今や外国からも多くの参加者が集う「祭り」となった。自分たちで制作した「同人誌」を売り買いするだけでなく、アニメのキャラクターなどに扮する「コスプレ」も年々高度化し、それを目当てに外国からの来場者も増加している。

「アニメ」や「声優」の世界における厳しい実力主義も、若者たちの熱い支持を集める理由になっている。

「アイドル」や「俳優」の世界では「事務所」の力がものを言いがちである。いわば、「しがらみ」の世界。一方、オタクたちはよし悪しを厳しく評価する。有名監督の作品だからといって容赦しない。

すそ野が広く、競争も厳しいのが「アニメ」の世界。その中で、スターとして生き残る声優たちに熱い視線が集まるのは、当然だろう。身近にアニメ好きの若者がいたら、声優について質問してみてほしい。そこには、未来の世界の息吹があるはずだ。

(AFLO=写真)
【関連記事】
初音ミクに世界中のファンがつく理由
JR総武線「アニメで沿線開発」戦略は吉か凶か
外国人の疑問「なぜ日本人はそんなにコスプレが好きなの?」
ハロウィン人気を支える「さとり世代」横社会の拡大
なぜ「AKB48」には握手会が必要なのか