●帝京大学医学部 外科准教授 新見正則先生の場合

空調の行き届いた職場では、乾燥が気になる人も多いだろう。新見氏によると、水分で頻繁に喉を潤すことは、喉に付着したウイルスや菌を胃に流す効果もあり、風邪の予防が期待できるという。

「風邪対策にうがい、手洗いをするより、喉に付着した菌は飲み物と一緒に飲んでしまえば、胃に入って胃酸で死滅します。僕は患者さんの診察をしながら、毎日、ホットのペットボトルのお茶を2~3本ちょびちょび飲むんです。どれくらい飲むかは人によりますが、喉が渇いたと感じたら少しずつ水分補給できるように手元に置いておけば、利尿作用も働き、座りっぱなしを防ぐこともできます」。

その際、大事なのは、冷たい水・お茶ではなく、常温かホットを選ぶことだ。真夏でも、冷たいものを大量に胃腸に流し込むのは免疫力の低下につながることがあるからだ。

当然、砂糖の入った飲み物も厳禁。

「それを飲むなら、その砂糖をおやつタイムの美味しいデザートに回しましょう。炭水化物は毒と思えと言い続けていますが、毒と知ったうえで少量摂取するなら、がんばったご褒美。ストレスも軽減されます」。

ちなみに、新見先生は、コンビニでゆで卵、納豆、豆腐やおでんの厚揚げなどを食べることが多いという。

「(健常者は)卵はいくつ食べてもOKです。血中コレステロール値に悪影響と言われていましたが、日本の動脈硬化学会も認めています」

予防医学研究者 医学博士 石川善樹
1981年生まれ。東京大学医学部を経て、ハーバード大学大学院修了。企業・組織の健康づくり調査・研究などを行うCampus for Hおよび、がん検診の受診率をあげる、キャンサースキャンの共同創業者。近著に『疲れない脳をつくる生活習慣―働く人のためのマインドフルネス講座。
 
帝京大学医学部 外科准教授 新見正則
1959年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、オックスフォード大学大学院に留学、98年博士課程修了。2002年より現職。医学博士。漢方も使える臨床医、移植免疫の研究者でもあり、13年イグ ノーベル賞受賞。著書に『3秒でわかる漢方ルール』『長生きしたけりゃデブがいい』ほか多数。
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