──グローバル戦略はどう進めていくか?
【原】2004年のAVIVAのアジア損保事業の買収でアジアの市場に強みをもっていたが、昨年英アムリンを買収して、海外売り上げは欧州4割、アジア3割、アメリカ3割になった。従来、アジアは日系やローカル企業、個人マーケットが中心だったが、アムリンの引き受け能力を活用すれば、鉄道やエネルギーなどの巨大案件の引き受けも可能だ。アメリカも同様で、アムリンとのシナジーを最大限に活かしていく。
──グローバル展開に向けて、どのような人材育成をしているのか。
【原】当社は世界トップ水準の保険・金融グループになることを目指している。アムリンの買収でMS&ADグループの規模は世界のビッグプレイヤーと肩を並べるところまできた。しかし、世界トップ水準だと胸を張って言うためには、商品開発やリスク管理、マーケティングなど、さらなるレベルアップが必要だ。その源泉は人材。海外研修などを通じて、専門性をさらに高める育成をしていきたい。
三井住友海上社長 原 典之
1955年、長野県生まれ。愛知県立旭丘高校卒。78年東京大学経済学部卒業後、大正海上(現三井住友海上)入社。2003年市場開発部長、08年執行役員企業品質管理部長、11年常務執行役員名古屋企業本部長、15年取締役副社長執行役員を経て16年4月より現職。
1955年、長野県生まれ。愛知県立旭丘高校卒。78年東京大学経済学部卒業後、大正海上(現三井住友海上)入社。2003年市場開発部長、08年執行役員企業品質管理部長、11年常務執行役員名古屋企業本部長、15年取締役副社長執行役員を経て16年4月より現職。
(村上 敬=構成 市来朋久=撮影)