メタボ腹!「内臓脂肪」は実は落ちやすい

近年の研究で、脂肪細胞は体内の糖代謝や脂質代謝に関わる物質(アディポサイトカイン)を分泌していることが明らかになっています。

内臓脂肪が蓄積し、脂肪細胞が肥大すると、この物質の分泌異常が起こり、「中性脂肪値」、「血糖値」、「LDLコレステロール値」、「血圧」が高くなることも確かめられています。メタボ度が高い人ほど、そうした異常のリスクが高まるといわれています。

これらの数字が気になる人は、何よりもまず、内臓脂肪(内臓の周囲に付いた脂肪)を減らすことを考えることが得策なのです。

「体脂肪を減らすのは大変」と感じている人も多いようですが、健康のために減らした方が良いのは体脂肪のうち、内臓脂肪です。

皮下脂肪(つまむことができる、お腹の皮膚の下にある脂肪)を減らすには努力と忍耐が必要ですが、内臓脂肪はたまりやすい反面、落ちやすい特徴があります。

内臓脂肪がたまる最大の原因は、食べ物や飲み物の摂り過ぎにあります。いくらトクホで気を使っても、カロリーオーバーには太刀打ちできません。でも、逆にいうと、摂取量に気を付けるだけで、脂肪は落ちます。

とはいえ、きっと腹八分目になるよう自制心を働かせ続けるのは大変でしょう。それは、よくわかっています。

でも、脂肪を減らし痩せる最高のタイミングは「検診前」です。決断できない人は「いつ、自分はお腹をへこますのか」と自問自答してください。今年も、検診で「要再検査・診察」とジャッジされたり、医師や保健師、管理栄養士などの専門家に説教されたりしますから。